心の折れる音を聞く

検定試験を受けに帯広へ行ってきた。
時間があまりないという制約の中で、過去問をバリバリ解き、参考書も読み込んできた。おまけに実務の経験もある。自信はあった。
しかし当日の試験、しょっぱなから過去問に一度も出ていない問題が、立て続けに3問飛び込んできた。迷っても仕方がない問題は時間の無駄。切って捨てて先へ進むべし……と分かっているつもりが、いざそういう事態に直面すると、その通りに身体が動いてくれない。一通り問題は解き終えたものの、どうにもこりゃ駄目だという心証が9割9分を占めた。
試験が終わったらどこかでごはんを食べて帰ろう、あるいは温泉にゆっくり浸かって帰ろうなどと試験直前まで思っていたけど、とてもそんな気分にはなれず……せめて何か食べる物だけでも買って帰ろうと思い、とかちむらの市場へ寄ったら既に閉まっていて、あえなく帰路へ。
日の落ちた真っ暗な農道をひた走り、後ろからハイビームで照らしてくる車にアイシテルのサインで訴え、今まで寄ったことのない道の駅(営業時間外)で休憩を挟みながら。かみしほろの自販機で買ったコーンポタージュが沁みる。
後日、解答が発表になったので、解き直しつつ自己採点をしてみたところ、最初の3問の遅れを差し引いても、そこそこいい点が取れているように見えた。ただ最後の大問だけは自信がない。この試験はひとつでも0点の大問があると不合格になる。0点は回避できたとしても、合格点に届いてはいなさげ。
もし不合格だったとしても、次回また再挑戦したい。今度こそ豚丼と温泉だ。